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2007年 09月 18日
◎ John Cage 100th Anniversary Countdown Event 2007-2012 20世紀の芸術や文化に、多大なる影響を与えた作曲家、(故)ジョン・ケージの生誕100周年を2012年に迎えます。 「John Cage 100th Anniversary Countdown Event」は、ケージの功績に敬意を表し、2007年から2012年までの5年間、コンサートやワークショップなど様々な催しを、彼の生誕100周年に向けて、カウントダウンするかたちで開催します。 ケージは、“芸術”音楽という密室の窓を次々に開き、あらゆるものを招き入れ、合理主義的で予定調和な音楽から音を解放し、“聴く”という行為の創造性を示しました。さらに「芸術と生活・人間と環境」の境界を取り去り、一体となれる道を示そうと行動しました。ケージが示した芸術観や自然観は、時代の精神を先取りし、21世紀の芸術が向かうべき方向を既に示唆していたのではないでしょうか。 いまケージの足跡を再考し、音をとおして自然・環境に関心をもつことは、とても意義深いことだと考えます。 John Cage Countdown Event 実行委員会 ◎ ジョン・ケージ John Cage (作曲家・1912.09.05〜1992.08.12) アメリカ、ロス・アンジェルス生れ。ポモナ・カレッジを中退してパリへ遊学した後、作曲家になることを決意する。リチャード・ビュリック、ヘンリー・カウエル、アドルフ・ワイス、アーノルド・シェーンベルクに師事、ごく初期から独自の作曲法を探求する。また「あらゆる音」への強い関心から、様々な非楽器を取り入れた打楽器オーケストラの組織化、それに匹敵する豊かな音響を一台のグランド・ピアノから導くプリペアド・ピアノの開発、電子音響の積極的導入などを進める。徐々に東洋思想への関心を深め、やがて組織化されていない音に満たされた時空間を指す「沈黙」という独自の概念を発見する。1950年に偶然性の全面的導入によるピアノ曲『易の音楽』、1952年には「無音」の楽曲『4分33秒』を発表。以後、チャンス・オペレーション、不確定性、図形楽譜、ライブ・エレクトロニクス、ミュージサーカス、等々、音楽に「沈黙」を招き入れ、また「沈黙」の側に音楽を解放する様々な概念、方法、形式を提示、音楽のみならず版画、詩作、著述、講演から展覧会の構成にまで応用展開した。舞踊家マース・カニングハムおよびその舞踊団との「共存的」共同作業からも多くの傑作が生まれた。 演奏曲 ◎ SONG BOOKS (1970) 全体で90曲からなる大部の曲集(副題は“SOLO FOR VOICE 3-92”)。各曲は「SONG/歌」、「THEATRE/演劇」、「SONG WITH ELECTRONICS/エレクトロニクスを伴う歌」、「THEATRE WITH ELECTRONICS/エレクトロニクスを伴う演劇」という四つのカテゴリーに分類される。さらに「エリック・サティとヘンリー・ディヴィッド・ソローを結びつける」という主題に対して「RELEVANT/関連あり」の曲と「IRRELEVANT/関連なし」の曲がある。「関連なし」の曲はジェイムズ・ジョイス、マルセル・デュシャン、R・B・フラー、マーシャル・マクルーハン、N・O・ブラウンなどに関連するものを含む。楽譜の記譜法もまた五線記譜、図形譜から言葉による指示書など、可能性の限りを尽くしている。演奏を複数で行う場合は、それぞれ個別に自分自身の演奏曲を選び出し、構成し、同一空間で演奏する。曲集全体に流れる思想は非暴力のアナーキズムあるいは実際的アナーキズム、互いに異なる複数の存在がいかなる支配も受けず共存することの肯定、相互浸透であって、演奏はそのささやかな成就となる。 演奏者 ◎ Players 稲垣貴士 Takashi Inagaki ------------------------------------------- 九州芸術工科大学音響設計学科卒業。修士課程で松本俊夫ゼミに在籍し、映像表現を学ぶ。在学中より松本俊夫、伊藤高志らの映像作品のサウンドを手がけ、自らも映像作品を制作。2004年に大阪成蹊大学芸術学部にて、図形楽譜等の展示、レクチャー、ワークショップ、コンサートで構成した「ジョン・ケージ」展を企画・ 開催。 竹村延和 Nobukazu Takemura ------------------------------------------- 京都在住アーティスト。これまでトータスとの全米ツアー、ブリティッシュカウンシルによる全英ツアー他、世界中のアートフェスティヴァルにて演奏を行う。作品はCM、TV、映画、ファッションショウなど多岐にわたり、昨今は音を超え、インスタレーション、映像、アニメーション製作も自ら行っている。 ニシジマ・アツシ Atsushi Nishijima ------------------------------------------- 80年代半ばよりライブ・エレクトロニック・ミュージックによる演奏を始める。その後、サウンド・オブジェやインスタレーションなどの制作も始め、'94[Citycircus]-Rolywholyover A Circus-John Cage/The New Museum of contemporary art Haco ------------------------------------------- 作詩作曲家、歌手、エレクトロニクス奏者、プロデューサー。80年代に音響芸術を学び、After Dinnerを結成すると共に作品が国際的に評価される。近年、声と電子楽器による演奏に加え、音響装置を用いた独自のパフォーマンスを展開。これまでにソロやHoahio等のCD発売、海外のフェスティバル出演も多数。ダンス作品とのコラボレーションなど鋭い感性で活動範囲を広げている。 深川和美(ソプラノ) Kazumi Fukagawa ------------------------------------------- 京都市立芸術大学音楽学部声楽専修卒業後、フランスへ留学。大学時代よりエリック・サティに興味を持ち始め、画家、ダンサーなど様々なジャンルのアーティスト達とコラボレーションを行う。'95年の阪神・淡路大震災より日本文化を見つめ直し、武満徹、中原中也など日本の作品を歌うようになる。'94年フランス総領事賞、'99年神戸市文化奨励賞受賞。'93年関西二期会に入り'03年退会。 前林明次 Akitsugu Maebayashi ------------------------------------------- 身体と環境の接点としての音や聴覚に焦点をあて、「体験」のためのインスタレーション作品を発表している。主な作品に「Audible Distance」、「Sonic Interface」、「[I/O] distant place」など。またサウンドシステムを介し、パフォーマー/ダンサー との実験的な公演にも関わっている。現在、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)スタジオ1准教授。 村井啓哲 Keitetsu Murai ------------------------------------------- 90年代初期、P3 art and environmentでサウンド・インスタレーションと実験音楽、フリー・ミュージックに関する企画を担当した後、 自身の活動を開始。音楽、美術などのジャンルを横断した作品を展開すると共に、ジョン・ケージの図形譜による非楽曲、フルクサスのアーティストによるイヴェント作品などの演奏/パフォーミングも行う。 [日時] 2007年11月10日(土)14:00 〜 15:30(13:30開場) [入場料] 1000円・定員100名(先着順・全席自由) *11時より整理券を配布いたします [会場] 国立国際美術館B1階講堂 [企画・主催] John Cage Countdown Event 実行委員会(JCCE) [特別協力] 国立国際美術館 [お問い合わせ] JCCE実行委員会 tel&fax:075-211-7696(hatch内) jcce@excite.co.jp http://jcce.exblog.jp ● 会場アクセス 国立国際美術館 〒530-0005大阪市北区中之島4-2-55 http://www.nmao.go.jp/ 地下鉄四つ橋線肥後橋駅(2番出口)より西へ徒歩約10分 JR大阪駅、阪急梅田駅より南西へ徒歩約20分 阪神電車福島駅より南へ徒歩約10分 JR大阪環状線福島駅、東西線新福島駅(2番出口)より南へ徒歩約10分 地下鉄御堂筋線淀屋橋駅、京阪電車淀屋橋駅より西へ徒歩約15分 JR大阪駅前より、市バス53号系統田蓑橋下車、南西へ徒歩約3分、 または88号系統土佐堀一丁目下車、北へ徒歩約4分
by jcce
| 2007-09-18 17:17
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